整形外科で理学療法士として勤務していますが、学生から高齢者まで幅広い世代で腰痛について悩んでいる方に出会います。
今回は日常動作である「座り方」から腰痛について解説します。
1.腰に負担のかかる座り方
腰に負担がかかりやすい座り方の一つに「仙骨座り」と呼ばれる姿勢があります。
(いわゆる王様のように、背もたれにもたれかかる座り方です)
仙骨座りとは骨盤が後ろに倒れて背中が丸くなり、仙骨に体重が集中する座り方です。
腰への負担だけでなく肩こりや内臓の圧迫、横隔膜の制限による浅い呼吸など、腰痛以外にも様々な影響が生じる可能性があります。
2.デスクワークで腰が痛くなる理由
私たちの背骨はS字カーブを描いています。座った姿勢では猫背によって骨盤が後ろに倒れ、背骨のS字カーブが崩れやすくなります。
その結果、体幹の筋力がうまく使われにくくなったり、長時間同じ姿勢が続くことで血流が悪くなり、筋肉が硬くなりやすくなります。
これらが椎間板や筋肉、関節への負担を増やし、腰痛につながると考えられています。
3.座り方のポイント
・骨盤を起こすことを意識し、椅子に深く腰かけるようにしましょう。
・座面には仙骨ではなく、坐骨(お尻の下にある骨)が座面に当たるように意識しましょう。
・足裏を床に着けることで姿勢が安定しやすくなります。
骨盤を上手に起こせない方は、一度立ち上がり、お尻を後ろに突き出し、股関節をしっかり曲げた状態で腰掛けてください。
これができない方は、日ごろから上手に股関節が使えておらず、腰に負担がかかりやすい方が多いと考えられます。
4.デスクワーク中に意識したいこと
・こまめに席を立つなど、同じ姿勢を取らない。
・座面の低い椅子より、高い椅子の方が骨盤を起こしやすいため、座面の高さを調整する。
・クッションなどを利用し、楽な姿勢をとる。
5.注意点│無理に姿勢を良くしようとしない
骨盤が後ろに倒れた状態で無理に良い姿勢を取ろうとすると、背中や腰をそらすため腰への負担が大きくなります。また肩に力が入ってしまいリラックスできなかったり、肩こりの原因にもなりえます。
骨盤を起こすことを意識することは大切ですが、上半身は背もたれを使いなるべくリラックスするといいでしょう。背もたれにクッション等を挟むと楽な姿勢を取りやすいです。
6.まとめ
腰痛の原因や感じ方は人それぞれ異なります。
現代の生活では、長時間の座り姿勢やスマートフォンの使用などにより、無意識のうちに腰へ負担がかかりやすい環境にあります。
今回紹介した座り方のポイントを参考に、日常生活の中で自分の姿勢を見直すことが、腰痛予防・改善の第一歩になるでしょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状が強い場合やしびれなどがある場合は、医療機関への相談をおすすめします。

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